吉田町総合体育館(耐震リニューアル)

昭和57年に建設された鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、地上2階建ての屋内運動場の耐震リニューアルである。
構造架構は、桁行・梁間方向とも耐震壁付ラーメン構造、屋根の架構にはダイヤモンドトラスを採用した建物で、耐震診断の結果、鉄筋コンクリート架構は耐震壁が不足、屋根架構はダイヤモンドトラスの接合部の耐力が不足しており、それぞれ補強をしている。
天井は特定天井に該当、意匠性に優れ、軽量化が図れる膜構造を採用、改修後の構造躯体への影響を低減している。
今回のメインは耐震改修であるが、館内ホールは上足から土足に変更、便所は湿式から乾式に設計をしている。雨漏りに悩まされている箇所を調査分析し改修設計をしている。アリーナ天井は膜天井を採用、照明器具をLEDに改修することで、床面の照度は1000ルックスの明るさとなる。床については鋼製下地が老朽化していたため改修、フローリングからスポーツビニール床シートとしている。床メーカー採用にあっては注意を払い、仕上げ下地一体で保障ができ、かつJIS規格も取れる品質とすることで、総合体育館として相応しい機能が備わった設計としている。その他、トレーニング室運営に力を入れていきたい要望もあり、空調設備やトレーニング機械を新たに導入、充実した空間としている。その成果として、現在利用率がとても高く、トレーニング室の拡大も考える必要が出てきているようだ。

所在地:静岡県榛原郡吉田町
床面積:5,610.78㎡
構造/規模:RC造 一部 S造/地上2階
竣工年:2018年