ラポール安倍川 たまち
『一人ひとりの力を発揮し、お互いを信頼し合い、地域の中で安心して暮らすことのできる施設をめざして』
「ラポール安倍川生活介護施設」において特に重視する点は、利用者が安全で安心の気持ちで生活できる空間づくりである。『ラポール』の意味にもあるように、スタッフと利用者が信頼し合い相互で手をつなげる仲間として交流できる施設としている。
敷地のすぐ近くには静岡市中心部を流れる安倍川と、緑地スポーツ広場があり、ランニングやソフトボールなどの運動や散歩が出来る広場が広がっている。周辺は住宅が並び北面には行き止まりの道路、前面道路である東面には一方通行の道路に接している。平面計画はシンプルで、事務所を中心として、作業室、食堂兼多目的室、浴室、便所、相談室を配置している。作業室の位置は、南側に隣地アパートが切迫しているため、北側道路面に配置し地域へのアピールも兼ねている。北側の不利な条件を改善するため上部からハイサイドライトとして開口部を大きく取り、作業室を明るく、風が抜ける計画としている。食堂兼多目的室は奥まった静かな西側で落ち着いてゆっくりと楽しい食事が出来る計画としている。正面玄関には、「ゆにーく+」で製作した商品を販売出来る。外構では「餅つき広場」と称した利用者と家族、近隣住民とのコミュニケーションスペースを設ける。作業室との内外一体利用が可能で災害時には避難広場としても活用する。
所在地:静岡県静岡市葵区
床面積:596㎡
構造/規模:鉄骨造/地上1階
竣工年:2017年