2021.07.11
テオ・ヤンセン展
テオ・ヤンセン展に行ってきました。
身近にある素材を使って風の力だけで動く作品の形状に大きなインパクトがありますが、展覧会を見て面白みを感じたのは2つのことでした。
1つは作品を作り始めたきっかけ。
オランダ人のテオ・ヤンセン氏が、連載していた新聞のコラムに掲載したオランダの直面する環境問題、温暖化による海面上昇への対抗策として風を食べて砂を吐き出す生物が海岸線の浸食を守るという本人による想像上の話を具現化しようと試みたものであることです。
2つめはその作品群を生物「ビースト」と呼び、それらを製作時期や作風ごとに系統立てて進化として扱い、空想上の独自の時代区分を設定しているところです。それにより最初は同じように見えていたビースト達に対する理解が深まりました。
屋外で作品が動く様子を実演するイベントのある日に合わせて楽しみに展覧会に行きましたが、到着したらイベント中止の案内。もう慣れっこになってしまったコロナの仕業でした。
環境問題に立ち向かうビーストたちもコロナには屈してしまったようです。
長谷川